緑のブログ

マツザイセンチュウ病対策・樹幹注入ほか

(マツノマダラカミキリ成虫)

 

初夏、マツノマダラカミキリは、

とても多くのマツノザイセンチュウを体内に抱えて

健全なマツに飛んでいきます。

 

(マツノザイセンチュウ)

 

 

マツノマダラカミキリは成熟するためマツの枝先の樹皮をかじります。

この時出来た小枝の傷口から、カミキリの気孔で待機していたマツノザイセンチュウが

マツの樹体内部へ侵入していきます。

元気なマツであれば、上部写真のように傷ついたらドロドロ樹脂が流れ出ます。

 

 

しかし、マツザイセンチュウ病に罹患したマツの場合、

樹脂の出方による診断をおこなうと、

 

樹脂は、まったく出ません。

マツノザイセンチュウが樹脂の通り道の柔らかい細胞を

破壊して樹脂が流れなくなるためです。

マツノザイセンチュウが蔓延している衰退したマツに、マツノマダラカミキリ雌成虫が

飛翔してきて卵を樹皮下に産卵していきます。

 

例え、小枝サイズでも幼虫が羽化脱出している証拠の枝が見つかっているため、

 

松枯れの疑いのある被害木は小枝を含めてすべて、焼却または燻蒸処分を施す必要が

あります。

 

最近では、強化ビニール被覆とビニール内部にベタベタする粘着素材のシートを

設置して羽化脱出したカミキリムシを捕殺するやり方も増えてきています。

 

 

 

(マツノマダラカミキリの幼虫)

その他、マツノマダラカミキリの飛翔時期にあわせて行う薬剤散布と

樹体内部の線虫を殺す薬剤を注入するため行う樹幹注入作業などもありますが、

 

その際、形成層に薬剤がこぼれたりしないように細心の注意が必要となります。

 

 

 

 

 

 

大切にしているマツ類の幹や枝から写真のような繊維状(フラス:木くずと虫糞)

を発見したら、カミキリムシ被害を疑ってください。

 

このようにサイズが小さくても

マツノザイセンチュウとコンビを組むと

 

このように大きな樹木も枯らしてしまう力を持っています。

 

 

形成層に薬剤が触れないように注入するための技術が必要ですが、

樹体内部に殺虫剤を打つことで数年の間マツノザイセンチュウを

繁殖させないよう予防する樹幹注入という方法もあります。

 

(樹幹に開けた孔は、木製の栓で塞ぎます)

 

この方法は、マツノマダラカミキリに対する薬剤散布も併用して行うことが

(仕上げにカットパスターで蓋をします)

松枯れ防除対策にとって、とても大切な作業です。

 

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